校閲者・コーディネーターの月替わりのコラム(2022)

2022.05.02 Editor: M. R.

Bias against authors who are non-native English speakers -Part.2

To understand this cognitive bias, we must recognize it as a natural human tendency. The human brain is hardwired to make flawed decisions. Therefore, it is difficult to eliminate or regulate such bias without using process-related checks and balances.

Traditionally, peer reviewing has been a voluntary process. Peer reviewers, who are invited to assess pre-published research papers, and are not held accountable by any organization.

Moreover, measures for eliminating bias in the peer review process are typically one-sided. The single-blind model of peer review is adopted by most journals, where the peer reviewers' names are not shared with the author (to ensure that the authors cannot influence the reviewers). However, the authors' names are made available to the reviewers.

The double-blind model of peer review overcomes this problem by hiding the names of the authors from the reviewers. Nevertheless, it does not eliminate the probability of rejection due to reviewer bias.

From my experience, one way for authors to avoid such bias is to include a cover letter to the journal, stating that their paper has been checked by a professional editing service.

As long as humans are active participants in the decision-making process with regard to the acceptance of research papers, unconscious bias will persist. Therefore, it is important to educate the publishing community and continue to work toward eliminating this problem. In addition, smart tech has considerable potential for eliminating this problem. Services based on artificial intelligence (AI) and machine learning are expected to avoid reliance on humans and thus eliminate cognitive bias. Consequently, research papers can be selected solely on the basis of submission readiness instead of irrelevant factors such as the authors' nationality or academic background.

英語を母語としない著者に対するバイアスについて -Part.2

認知上 の問題であるこのバイアスを理解するには、これを人間に元々備わっている傾向であると認識する必要があります。人間の脳は頑固にできており、間違った判断を下すようになっています。そのため、仕組み化されたチェックやバランス機能を活用せずに、このようなバイアスを防いだりコントロールしたりするのは困難です。

本来、査読は任意のプロセスとして取り入れられてきました。査読者はジャーナルに掲載される前の状態の論文を審査するよう依頼されるものの、特定の組織に対して説明責任を負うことはありません。

しかも、査読時のバイアスを抑える対策には、一方的な手法が採用されていることがほとんどです。ジャーナルの大半が査読に単盲検モデルを取り入れているので、論文の著者に査読者の名前が伝えられることはありません(これは、著者が査読者に影響を及ぼさないことを確実にするためです)。その一方で、著者の名前は査読者に公開されます。

二重盲検モデルを採用すれば、著者の名前も査読者に公開されることがなくなるので、著者の名前に基づくバイアスの問題を解決できます。それでも、査読者のバイアスを要因とするリジェクトの可能性を完全に排除することはできません。

私個人の経験に基づくと、このようなバイアスを抑えるための対策としては、論文の投稿時にカバーレターを添えて、原稿はプロの校正サービスでチェック済みである旨を述べることが一案として考えられます。

研究論文の受理に関する意思決定に人間が主に関与している限り、無意識のバイアスは決してなくなりません。そのため、出版側にも情報を発信し、バイアスの問題を解決できるよう働きかけていくことが大切です。また、この問題を解決するための手段として、スマートテクノロジーに大きなポテンシャルがあります。人工知能(AI)や機械学習に基づくサービスには、人間に頼らない対応を実現し、認知上のバイアスを取り除けると、期待が寄せられています。このようなテクノロジーを導入することで、著者の国籍や経歴といった研究と無関係の要因ではなく、投稿の適否のみに基づいて論文を選択できるようになると考えられます。

2022.04.14 Editor: M. R.

Bias against authors who are non-native English speakers -Part.1

Authors often receive negative comments at the peer review stage.

Examples of such comments are as follows:

“Consult a native English-speaking colleague to carefully check the grammar of this manuscript.”

“Language needs improvement. Consider getting your paper checked by a native English speaker.”

“This paper is written in poor English and cannot be published in its current form.”

It is perfectly reasonable for authors to be baffled or upset upon receiving such comments even after getting their manuscripts checked by a professional language editing service.

Although some issues may be addressed by the journal’s copyeditors, reasons for rejecting a manuscript are rarely provided. What are the factors underlying negative journal comments?

A certain trend has been observed over time. The authors of most papers that receive negative journal comments have distinctly East Asian or South Asian names. Interestingly, these comments rarely broach the scientific relevance of the study.

Researchers face several obstacles such as insufficient funding, lack of proficiency in English, and a shortage of time. However, the aforementioned bias against non-native English-speaking researchers can be particularly frustrating.

英語を母語としない著者に対するバイアスについて -Part.1

投稿した論文について、査読の段階でネガティブなコメントを受け取ることはよくあります。

ネガティブなコメントの例としては、以下のような内容が挙げられます。

「英語を母語とする関係者に相談して、論文の文法を慎重に確認してください。」

「表現を工夫する必要があります。英語を母語とする方に論文をチェックしてもらうことを検討してください。」

「論文で使用されている英語に問題があるので、現在の状態で掲載することはできません。」

事前に原稿をプロの校正サービスに送り、チェックを受けてから投稿したにもかかわらずこのようなコメントを受け取ったのであれば、困惑したり落胆したりするのは、実に自然なことです。

投稿先ジャーナルの編集者が問題を指摘してくれる場合もありますが、論文がリジェクトされた際に理由が提示されることは、ほとんどありません。投稿した論文に対するネガティブなコメントの原因となる要素とは、一体何なのでしょうか?

これには、長年にわたって見られてきた一定の傾向が存在します。投稿した論文にネガティブなコメントが付けられる著者は、東アジアや南アジアの名前の方が圧倒的に多いのです。興味深いことに、こういったコメントが研究の科学的な部分に触れていることは、滅多にありません。

研究者は、厳しい研究予算、英語力の問題、時間的余裕といった、さまざまな障壁に直面しています。その中でもとりわけ、英語を母語としない研究者に対する上記のようなバイアスは非常に困った存在です。

2022.03.14 Editor: S. S.

Tips to avoid similarity with own papers published in the past-Part 2.

Changing the topic itself, i.e., the subject of the paper, can help you as a writer avoid similarity with your own previous work. It will also assist you in researching the topic from a different perspective and reframe your ideas to fit a different purpose, avoiding the need to essentially cut and paste from an earlier work.

When reusing previous papers, it should be done on purpose to support new ideas. Keep in mind that the text you are writing must be unique. Successful past papers can be referred to for motivation. You should be able to recall the strategies you used to write the first paper, and you should be able to apply those strategies to the new work. Rather than simply reusing old papers and risking being flagged for similarity, you can effectively avoid this trap by using them as models.

Finally, writing is a skill distinct from paraphrasing. If you are not good at paraphrasing or do not have the time to go through everything and paraphrase it with your own vocabulary, using paraphrasing tools available on the Internet is a good option.

自分が過去に出版した論文との類似性を防ぐためのヒント-Part 2.

トピックそのもの(論文の主題)を変えてしまうというのも、自分が過去に出版した論文との類似性を避ける上で取り入れられる方法です。トピックを変えることで、異なる視点でリサーチできるようになり、考えを練り直して別の目的に合わせやすくなります。こうして、過去の出版内容の実質的な切り貼りの必要性を抑えられます。

過去の論文を再利用する場合は、新しい考えを補足するという目的で、意図的に行う必要があります。必ずオリジナルの文章を書く、ということを念頭に置きましょう。過去に受理された論文は、モチベーションのために参照できます。その論文を執筆した際に用いた戦略は、今でも思い出す事ができ、そして、それは新たな論文にも適用できるはずです。過去の論文を闇雲に再利用してリスクを冒すのではなく、過去の論文はあくまでもモデルとして用いることで、類似性というトラップを効果的に避けられるようになります。

最後になりますが、ライティングというのは、パラフレーズとは大きく異なるスキルです。パラフレーズが苦手な方や、内容全てに目を通して自分の語彙でパラフレーズする時間がない方は、インターネットでパラフレーズ用のツールを使うことも一案です。

2022.02.10 Editor: S. S.

Tips to avoid similarity with own papers published in the past-Part 1.

Similarity with one’s own published papers is a problem for authors, especially nowadays when most journals use computer programs like iThenticate to calculate the similarity and reject papers peremptorily with a high similarity factor without even subjecting them to peer review. Similarity is obviously uncomfortably close to self-plagiarism, and thus must be absolutely avoided. Similarity is difficult to avoid not only in situations when using previous papers based on similar types of experiments and theory, but also when authors separate aspects of the same study in several different publications.

Content which has already been published can be used again in another work whose focus is on another result or conclusion. However, to reuse content in the new paper one has to paraphrase it and cite the content. Certainly, paraphrasing, which can be defined as using your own words to write a paper or work that is nearly the same length as the original, is the most effective way to avoid similarity. Plagiarism checkers can easily detect direct copying and pasting of content. To avoid plagiarism and similarity, writers should paraphrase the copied work in their own words. To paraphrase your own work and make it new again you can:

  • ・Modify the structure of your sentences while maintaining their original meaning.
  • ・Change from passive to active voice, and vice versa.
  • ・Substitute synonyms for different words.
  • ・Convert clauses and parts of speech to phrases.

自分が過去に出版した論文との類似性を防ぐためのヒント-Part 1.

過去に出版した論文との類似性というのは、著者にとって悩ましい問題です。特に、近年はほとんどのジャーナルが『iThenticate』等のコンピュータープログラムを使って類似性を計算しており、類似性指数が高い原稿は査読を実施することなく即座にリジェクトするようになっていることもあり、類似性を避けることは論文を執筆する著者にとっての課題となっています。困ったことに、類似性は明らかに自己剽窃と同類なので、絶対に避けなければなりません。類似性は、過去に出版した論文で用いたものと同類の実験や理論を取り入れる場合だけでなく、同じ研究の異なる側面を別々の論文として発表する場合にも、発生しやすい問題です

過去に出版した内容は、結果や結論が異なるのであれば、別の論文で再び用いることができます。しかし、同じ内容を別の論文で改めて用いる場合には、その内容をパラフレーズ(言い換え)したり、引用したりする必要があります。パラフレーズは、「元の論文や作品を自分の言葉で言い換えて、元の論文や作品とほぼ同じ長さの文章を書くこと」と定義でき、類似性を防ぐ上で間違いなく最も効果的な方法です。剽窃チェックツールを使うと、直接コピー・ペーストした内容を簡単に検出できます。剽窃や類似性を防ぐには、コピーしたい内容を自分の言葉でパラフレーズする必要があります。ご自身の論文をパラフレーズして新しい文章とする際は、以下の方法を取り入れることができます。

  • ・引用元の意味を変えることなく、文の構造を変える。
  • ・受動態を能動態に書き換える(逆の場合もあります)。
  • ・類似語を使って違う言葉で表現する。
  • ・節や表現の一部を、句に置き換える。
2022年新春

2022.01.05

明けましておめでとうございます。

エヌ・エイ・アイ株式会社、代表取締役、伊藤秀司でございます。

本年も引き続き、弊社の論文サポートサービス、
ご愛顧のほど、お願い申し上げます。

昨年、一昨年と、世界は、「コロナ、コロナ、コロナ」一辺倒の年でありました。ですからこそ、今年は絶対に自らの力で良い年にしてみせると決意を固め、襟を正して邁進していく所存です。

今年の弊社の論文サポートサービスにおける目標は、弊社の社是である「とことんキッチリおつきあい」という言葉の意味をより一層深く噛みしめることです。そして、その根底に流れる熱い心を、皆様にご提供させていただくサービスのより一層の充実に注力し、真の意味でのご満足に繋げていきたいと考えております。

具体的には、論文サポートサービスにおける翻訳や校閲サービスのクオリティコントロールのさらなる徹底と強化を図ってまいります。また昨年4月よりサービス提供を開始させていただきご好評をいただいてまいりました類似性削減校閲、このサービスにおきましてもさらなる高みを目指して、質の向上を図ってまいります。

どのようなサービスであっても、97%の完成度まで持っていくことはそれほど難しいものではありません。誰でも、どんな組織であっても、普通の努力を少し人より多く重ねれば、必ず到達できる水準です。しかしながら、残りの3%を埋めること、そこには1%アップさせるごとに、二乗三乗四乗の知恵と汗が必要になります。私は、弊社のご提供させていただいている論文サポートサービスの価値は、このラスト3%にあると考えております。

昨今の世相では、やれICTだの、やれDXだの、やれIoTだのと新時代の幕開けを想起させる言葉がもてはやされております。おそらくこの先は、AIの進歩と共に価値観すら刷新されることになるでしょう。そんな中、弊社が昨年10月に発表した経営指針書のテーマも、「AIと共に人間臭く成長、発展する」といたしました。

大切なのは、この「人間臭く成長、発展する」という部分です。どんなに科学技術が進歩しても、このラスト3%の完成度のアップは人間力によるものです。エヌ・エイ・アイ株式会社こそが、この最後の、そして最も難しいラスト3%を埋めることのできる会社です。この唯一無二の会社であるとの信念と誇りの下、この先も留まることなく、さらなるお客様満足度の向上に努めていく所存です。

本年も、様々なご不便をおかけすることもあると存じますが、誠心誠意対応させていただく姿勢に偽りはございません。何卒、本年も引き続き、よろしくご愛顧のほど、お願い申し上げます。

2022年1月5日
エヌ・エイ・アイ株式会社
代表取締役 伊藤秀司

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