照合翻訳

近年、AI翻訳や機械翻訳の精度は大きく向上し、日本語の原稿を英語化する際に活用される機会が増えています。日本語の原稿を短時間で英語にできるため、研究者にとって非常に便利なツールであることは間違いありません。

しかし、論文翻訳において重要なのは「英語として読めること」だけではありません。日本語原文に込められた意味や表現したい細かなニュアンスが、正しく英語に反映されているかどうかが大切です。

AI翻訳は論文翻訳の下訳として有効

ChatGPTやDeepL等を利用したAI翻訳の大きなメリットは、スピードと手軽さです。研究内容の概要を英語で確認したい場合や、英文ドラフトを短時間で作成したい場合には有効です。

実際に、まずAI翻訳で英文を作成し、その後に修正して論文投稿用の原稿に仕上げるという流れは増えています。論文翻訳の初期段階では、AI翻訳を活用することで作業時間を短縮できます。

論文翻訳で起こりやすい問題

一方で、AI翻訳後の英文には注意が必要です。

例えば、専門用語が一見正しく訳されていても、分野によって適切な表現が異なることがあります。また、日本語では自然に読める文章でも、英語にすると論理関係が曖昧になるケースがあります。

実際によくあるのは、「誤訳とは言い切れないが、著者の意図が十分に伝わっていない」ケースです。査読者や読者が英文を読んだ際に、原文とは異なる意味で受け取ってしまう可能性があります。

そのため、細心の注意を払った最終確認は必要になってきます。

照合翻訳とは

照合翻訳とは、原文の日本語と訳文の英語を照らし合わせながら内容を確認し、必要に応じて訳文を修正する作業を指します。

英文校閲が主に英語表現の自然さや文法を確認する作業であるのに対し、照合翻訳では「原文の意味や意図が正しく訳文に反映されているか」を重視します。

つまり、英語だけを読むのではなく、日本語原文と英語訳文の両方を確認する点が特徴です。

AI翻訳後こそ照合翻訳が有効

AI翻訳や機械翻訳を使った場合、英文だけを見ると自然に見えることがあります。しかし、原文と照らし合わせると、重要な情報が抜けていたり、表現の強弱が変わっていたりすることがあります。

例:この結果は、この治療法が一部の患者に有効である可能性を示唆している。

AI翻訳:This result indicates that this treatment is effective in some patients.

適切な訳:This result suggests that this treatment may be effective in some patients.

論文では、このような小さなズレが研究内容の理解に影響することがあります。

また、「業界の慣用表現の誤訳」もあります。

例:有意差は認められなかった

AI翻訳:No significant difference was admitted.

適切な訳:No significant difference was observed.

※"admit" は日本語の「認める」に引っ張られてAIが選びがちな単語ですが、observedが学術的な文章では使われることが多いです。

このようなズレは、英文校閲だけでは見落とされる可能性があります。だからこそ、AI翻訳後の論文には照合翻訳が有効です。

NAIの照合翻訳サービス

NAIの照合翻訳サービスでは、自然科学系の翻訳を数多く手掛けてきた翻訳者が、原文の日本語と訳文の英語を照らし合わせながら確認します。

日本語の細かなニュアンスや表現が英語に正しく反映されているかを確認し、必要に応じて訳文を修正します。

これにより、校閲者や査読者、読者が英文を読んだ際に生じる誤解や違和感を最小限に抑えることが可能です。

日本語から英語への翻訳結果の照合を中心に、英語から日本語への照合にも対応しています。また、AI翻訳・機械翻訳後の英文についても照合翻訳が可能です。

こんにちは、NAI さん

まとめ

AI翻訳は論文翻訳を効率化する便利な手段です。しかし、学術論文では専門用語、論理展開、原文のニュアンスを正確に伝えることが重要です。

AI翻訳で作成した英文をそのまま投稿する前に、照合翻訳や英文校閲を活用することで、論文の品質を高めることができます。 論文 翻訳 サービスを検討する際は、英語として自然かどうかだけでなく、原文の意図が正しく伝わっているかという視点も大切です。

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